2009年10月31日土曜日

ダライラマ法王のお話~His Holiness the Dalai Lama

両国国技館に行ってきましたので。



ダライラマ法王の今日の講義は、般若心経(Heart Sutra)のことでした。
色即是空、空即是色(形があることは空と同じ、しかし空であることもまた形である)始まりもなく終わりもない、一切のものは空なのだという仏教の考えは、外国人には「え、何もないの?この世は無?」と少々恐ろしく感じられるそうなのですが、最初に神様がいて、すべての物を創造したという世界の主な宗教の考え方や、すべてのものが「在る」というタントラの考えの全く逆です。

ちょっとややこしいですよ。
仏教では、「自分」や、ヨガでいうアートマン(真我)そして、物事の大元であるとされる神の存在を認めていません。「自分」という概念は、五蘊(色、受、想、行、識、物質と精神の諸要素)と言われたのか、五運(五行:土、水、木、金、火の運行、木が火を、火が土を、土が金を、金が水を、水が木を生じさせ、また木は土に、土は水に、水は火に、火は金に、金は木に剋つという森羅万象の法則)と意味されたのか、わかりませんでしたが、他の要素が現象として生じさせているもので、実態はないんだという考え方です。

ちょっとねぇ通訳が。
法王のチベット語を日本語に訳して講演が行われていたのですが、一回の区切りが長く、
「ということからもみられるようにですね、私たちは先ほどの~~~~~~~~という概念をですね、~~~~~~~~と解釈することができるといってもいいかもしれないと考えることができるわけです」みたいな調子で、通訳の方が法皇様の2倍ぐらい話すので、私は途中まじで寝ました。
こんなこと絶対に普段はありません。勝手に目が閉じて頭がぐらんぐらんしちゃうんですよ。

法皇様も、これは・・・と思われたようで、「英語分かる人」と挙手を求められたのですが、本当に少ししかおらず、結局その遠回りな通訳は続けられたのです。
ええ、ええ、通訳は大変ですよ。しかもチベット語だなんて。しかも仏教の概念を説明するんですもの。それもチベット仏教のトップの御方の御言葉を。
けど、法皇様は話の達人です。世界各国で様々な人を相手にお話なさっている。
法皇様の御言葉はシンプルで温かで的確なものに違いないんです。
あぁ、英語で聴きたかった。

私は、それを「在る」と表現しても「無い」と表現しても、結局は同じことであると思っています。
もうこういう概念は言葉では無理ですね。
世界のどこの宗教でも行き着くところは同じで、人間の限界である言葉に置き換えると、所々で表現が変わってしまうというだけなんですよね。

私の印象ですが、法皇様は、ダライラマ14世として、チベット仏教の最高後継者として、チベット仏教の伝統を正しく伝えていくのがご自身の役割だというお考えのもとにご自身をその活動にすべて捧げておられます。
けれども、法皇様ご自身個人としてのこの世界に対するお考えは、「無い」ではなく「在る」なのだろうな、そう考える方が好きなのだなという風に感じました。
同じことだと理解されていて、こだわりもお持ちでないということです。

今日のアリーナ席は、4分の1ぐらい韓国から来た人たちで占められていて、最初に法皇様が「般若心経を分かる人は唱えてください」とおっしゃられた時、その韓国の方たちだけが声にだしてそれを唱えていました。日本人は誰もなし。
儒教の国韓国、若い世代はカトリックも多いと聞きました。
そんな韓国では仏教は少数派で、だからこそ飛行機に乗ってまで講義を聴きに来るほど熱心なのでしょう。
一方日本人は、「空」についての説明をその面倒な通訳のせいで、もう時間がかなり押してしまって終わられた法王が、「少しの時間しかないですが、質問はありますか」と尋ねて下さったとき、
「交通事故で家族を失った人のボランティアをしていて、そういう人の話を聞くとそれでも愛するとか許すとか出来るなんてどうしても思えません・・・」的なことを長々と喋っていて、私はいらっとしましたし、すごく恥ずかしくなりました。

気の毒ですし、同情したいですが、悲しみや苦しみは皆同じ。しかも本人ではない。
そんなことまず自分でいろいろ考えて、本当に心の勉強をしていくべきなのに、優しい言葉や癒しを与えてもらおうとしている感じっていうのかしら。
法王のお話も全く聴いていいなかったのか、著書も読んでいないのかわからないけど、何をどういう風に考えていくか、理解して人生に活かして行くかはまったく自分次第で、自分が考えないといけないことなのに、そうじゃなくてただ固執して、誰かに楽にしてもらおうと思っている。違うかもしれないけど。
ヨガもおんなじで、自分でやっていかなければいけないこと、っていうか生きるってそういうこと。

マイケルジャクソンの歌ではないけど、これからはみんなただ存在しているだけじゃなくて、生きるっていうことをしなくちゃいけないんだって思いましたね。
なんかみんな病気っぽいよなって、私はそうでありたくないなって力強く思ってしまいました。

法皇様ありがとうございました。
私は基本能天気なふざけた楽天家なのに、こういうことになると駄目出しが多くなるんです。
こいうところはねぇ、自分の課題なのか、やっぱり日本人が変なのかわからないところですねぇ・・・

「人生の目的は幸せになること」(To be happy is our purpose) His Holiness The Dalai Lama
チベットという国が一日も早く中国政府から独立し、文化と共に自由で平和な日々を謳歌できるようお祈り申し上げます。
(((OM)))


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4 コメント:

haru さんのコメント...

外部日記になっても何度か読みに来てました。
今日は貴重な日記をありがとうございます。

Yuki Shingu さんのコメント...

こんにちは。
外部日記(Blog)の方がMIXIより幅が広がるので切り替えました。
http://www.yogatabiji.com/
です。面倒でなければブックマークしておいてくださいね。またお待ちしています。

chiblits さんのコメント...

日本は戦後、極端な反愛国精神や反宗教的な考え方が出てきました。 今でも日教組は君が代不斉唱だったり、純粋の意味で国家を愛してどこが悪いのだろうって思います。それで日本人が韓国人ほど宗教も愛国心も薄いのかもしれません。 宗教を持つ方が良いという決まりはありませんが、日本の太平洋戦争の苦しみや、その後の反動など、歴史的な背景が韓国とは違うからかもしれませんね。 アメリカに移民している韓国人はキリスト教徒が多いです。

Yuki Shingu さんのコメント...

Chibilisさん
こんにちは。コメントありがとうございます。
尊敬する憧れのChibilitsさん、お忙しいのに、こうやって私の拙い文章まで読んで頂いて恐縮です。
だからきっとみ~んなChibilitsさんが大好きなんですね!!

日本は戦争ですごく大きな傷を負ってしまいましたよね。一生懸命信じていたものが音を立てて崩れ去って、もう物質的なもの以外は何も信用できないっていう感じでしょうか。先日沖縄に行ってたときにもそんなことをいろいろ感じました。
私は鎌倉で、神社や仏閣に日常的に触れられる環境があって、周りの人も自分の土地や文化が大好きで大事にしていこうとしている世代です。でも世界を旅して見てきて、改めて日本の素晴らしさに気がついたという感じです。ほんとにね、自分たちがずっと育んできたものの良さを毎日の当たり前の元気につなげていけたらなって思います。

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湘南エリア
江ノ島、鎌倉など湘南エリアを中心にPranicYoga主宰。循環させる呼吸を軸に、ヒーリングからダイナミックなアサナまでを行っていくオリジナルメソッドで、気功や解剖学にも基付き、フィジカル、メンタル共に最適なバランスに変化させていきます。ヨガミュージック、キルタンに魅了され、音とヨガの世界に気持ちがどんどん向いています。 ヨガ歴は約30年。息子14歳。 根っからの湘南育ちで、都会にずっといるのは無理。ヨーガ療法士でもあります。 ブログへのご意見などはこちらまでお願い致します。 pranicyoga@gmail.com
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